母の在宅介護を始めて4年。私と母は二人で暮らしています。介護者を抱える家庭では、今まで通りにはいかない様々な食事面での工夫が必要になってきます。

介護者にどんなものを食べさせるかという問題もありますが、介護する側の食事準備の負担なども考えていかなければなりません。

私自身が在宅介護中に行った食事準備の負担を減らす工夫や、利用したお弁当&食事宅配サービスなどについてご紹介します。

母

私の在宅介護の現状

私の母は、介護認定の際は、73歳になる少し前で、今は81歳になる少し前です。

介護認定〜2週間入院

ちょうど東日本大震災の2週間前に母の様子がおかしくなり、介護認定のための入院をし、1週間経った時病院で被災しました。

ほとんどの入院患者が、沿岸部の被災患者のために退院させられるという状況ながら、私たちは「おまえら、母娘、家に帰ってもすることないべ!」という院長の温情で2週間置いていただき、母は三食出してもらいました。私は、朝昼に母が残したものを夜にいただくという一食でした。

その時はどこでなにを買っていいものやら。多くの人たちがスーパーに早朝から数時間並んでいましたが、近所の商店、八百屋さんや豆腐屋さん、薬局が店を開けてくれていたので、「退院させても大丈夫かな」ということで、しばらくして退院しました。

3年9カ月間の介護老人保健施設

その後、震災の年の暮れに母が腸閉塞を起こして入院し、1週間ベットで過ごしたら歩けなくなっており、3年9カ月間老健(介護老人保健施設)に入所しました。

今は「介護が大変だから」「自分たちの生活の方が大切だから」と高齢者を施設に頼む家庭も多いです(非難してるのではありません)。
でも、私のうちは母娘二人暮らしですから、母一人いなくなると困ります。あくまでも「歩けるようになって在宅復帰させる」という目標で老健にお願いしました。

その3年9カ月も、私は月のうち20日以上は、自転車で15分の施設に通い、母の足のマッサージなどをしました。

4年間の在宅介護〜現在

そして老健を出てから間もなく第二次在宅介護4年になります。

現在は、老健で行ったリハビリとともに、自分でも夜中ベットのまわりを伝え歩きで歩ける力を復活させ(これは大変危険なので真似はしないでください)、昼間は一人でトイレには行けますし、外出時のみ車いすを使います。
今は介護のほとんどが、見守りと少しだけ手を貸すくらいです。

一時はすべての機能が衰えたかのような時期もありましたが、今年になって、クラス会に出かけたり、新聞や週刊誌を一日3時間かけて読書したり、インドアですがアクティブになってきて、非常にうれしいといったところです。

私の方はというと、時々母のショートステイを利用して、その間に母の薬をもらいに3軒ほど病院に行ったり、銀行や市役所の手続きをしたり、私の仕事の打ち合わせに行ったりなど、時間を気にしないでも大丈夫な「時間」を作っています。
実質、私の休日は月に1~2日といったところです。

在宅介護中の食事や準備負担を減らす工夫

食事の内容

介護中の母は嚥下の問題で、刻み食やとろみ食を施設で出されました。それも私は一応勉強しましたが、母自体がその手の食事形態を望まないのです。だから、家では普通食です。

母は1回の食は細いですが、お菓子など間食が多いです。
ただ年齢的にももう栄養バランス云々も必要なかろうということで、好きなものを食べてもらっています。
施設にいて、毎日青物野菜を食べさせなくっても、肉や魚でなくっても、急激に体力は減少しないし、死なないと教えていただいたのは大きかったです。
母の間食に付き合うと、私が太るという重要問題は発生中ですが…。

食事の準備

元々、我が家は床屋であり、お客さんの合間に食事の支度をするとか、煮物の作り置きをする、などなど、飛び飛びでも準備の時短は行ってきました。

今は、母が昼寝をしている合間に、火の気を使うものはまとめてやってしまって、冷たくして食べるものは冷やし、温かいものは温めるだけにしておき、これって、普通の調理と同じですよね。

夜に私が眠れない時は、もう寝ようとは考えないで、台所で野菜の下ごしらえや、漬物を漬けたりしています。

また、私の体調がすぐれない時は、我慢しないで市販のものを使うようにしています。ただ、国産にはこだわります。すべてにおいて、国産というより、産直、地場でできたものを購入はします。

在宅介護中の食事の悩み〜食材宅配サービスなどを利用しようとした経緯

食材宅配サービスを利用しようと思ったのは、9カ月余りの「第一次在宅介護中」と、施設を退所してきてからの時間が読めなかった「退所練習中」です。

これは、震災ととても密接してるように思いますが、本当に物がなく、「栄養バランスが崩れたら、またどこか母の身体が悪くなるんじゃないか」という杞憂が先に立ったからです。

震災という非常事態でなくとも、そういう不安は感じられると思います。

確実に材料が手に入ることと、私が買い物に行って不在の時に一人で母を置けるかが、サービスの利用を検討した事由です。

在宅介護中に活用できる「弁当宅配」や「食材宅配」サービスの種類

弁当宅配サービスの種類や料金

宅配弁当

弁当宅配サービスとは、地域のお店で作った出来立てのお弁当を自宅まで毎日配達してくれる便利なサービスです。夕食宅配サービスなどとも呼ばれています。市区町村で行っている行政サービスや民間のサービスなどたくさんの種類のお弁当宅配があります。

行政のサービス

私の住むの市には、独居老人に向けて、週2回夕飯宅配サービスがあります。一食350円です。

我が家は独居ではないのですが、住民票上独居であればOKなのです。

私の住むの区の区長さんも介護の先輩です。介護される人=高齢者が出たとなると、世帯分離で独居にしたほうがメリットが大きいと介護認定を受ける際にアドバイスしてくれるので、だいたいが、二世帯になっています。
なので、母も利用ができた次第です。行政のサービスは利用者や内容に制限がありますが、料金が安く利用できます。

民間のサービス

私の住む街は県庁がある市に比べて田舎なんですが、食事の完成品としては、20年くらい前からヨシケイがあって、また、地元のお弁当の屋さんもあったりします。最近ワタミが進出してきて、広告チラシを目にすることが多くなりました。(でも、きっと写真と違うものが来るんだろうな、です。)
民間のサービスは田舎でも最近増えています。価格も徐々に下がっていますが、1食500円以上する場合が多いです。その分行き届いたサービスが受けられるメリットもあります。

食材宅配サービスの種類や料金

食材宅配サービスとは、お肉や野菜などの食材を自宅まで届けてくれたり、中にはトイレットペーパーや洗剤など日用雑貨品を届けてくれるサービスもあります。

「食材宅配サービス」として、あげるならば、まず、生協の宅配です。私の地区は通常は3世帯以上で家庭班を組まなければなりませんでしたが、数年前から、1回250円で個人宅配もしてくれるようになりました。

食材だけでなく、生活雑貨から衣料品まで幅広く週1回、宅配とともに2週間先の注文カタログが届くので、翌週までにセレクトすれば大丈夫です。類似としては、コープもありなんだと思います。

その他に、オイシックスらでぃっしゅぼーやなど、野菜や果物の宅配会社があります。初回はだいたい1980円です。
でも、通常料金はもっともっとします。

便利な食材宅配サービスや話題のミールキットサービスなどはこちらに詳しく書かれています。
食材宅配やミールキットサービスを比較

在宅介護中にすぐに食事にできる「弁当宅配」はこんなときに活用するのがおすすめ!

介護する人の体調が悪い時

体調が悪い

介護する人が、体調がすぐれない場合、それが長期にわたる場合は、利用すべきだと思います。介護は、終わりが見えないマラソンです。逆にゴールが見えたら、心が苦しくて介護はできません。だから、無理しない。

介護される側だけでなく、介護する人の分、つまり二人分取って、食べたらいいのです。残ったら…例えばきんぴらごぼうなら、翌日卵焼きに混ぜるとか、リサイクル料理の助けにもなります。

介護する人の栄養バランスが気になる時

得てして、介護している側は、超早食いになり、もう自分の口に食べさせるものはなんだっていいになっています。私もそうですが、介護太りになっている人が多いです。栄養バランスなど考えられない、自分の健康なんか考えてられないからです。

同じご飯で一つの時間を持つ

介護される側は、介護してくれてる人が自分と違うものを食べていると、
①自分よりおいしいものを食べてるんじゃないかと怒りの感情を持ちます。
②同じものを食べないと、自分も食べられないという優しい感情も持ちます。

刻みやとろみ食になったとしても、同じ素材同じ物を隣で食べていることで、怒りも優しさも治まります。

宅配のお弁当を二人で味わって食べることは、一つのいい時間になるのではと考えます。

在宅介護中「食材宅配」はこんなときに活用するのがおすすめ!

目が離せない時

介護される側が一時も目が離せない状態、買い物に5分も出かけられない状態の時はいいかなと思います。

ヘルパーさんにお聞きしましたが、買い物代行も職務にあるということです。まず、訪問してその日の買うものを聞く時間→スーパーに向かう時間→探しながらの買い物の時間→帰ってくる時間→冷蔵庫などに仕舞う時間。これすべてすると、どんなに近いところにスーパーがあっても、持ち時間の45分は超えてしまうのだそうです。

私たちが行っても同じで、どうしても買い物には時間がかかりますよね。

買い物に行く時間を「遊んでいる」と言われる時

介護認定を受けている往々の方が、支援の方がスーパーに行って帰ってくる時間を「仕事の時間」とは見ておらず、帰ってきても持ち時間がまだまだあるので、「調理までしていってよ」と支援の方は言われるそうです。

これが、家族による在宅介護ならば、家族で言いやすい分「スーパーの休憩コーナーで休んできたのでしょう」など、介護される親御さんなど以外に、介護を手伝わない親族にまで罵倒されることがあります。
だったら、買い物を「食材宅配」に切り替えて、目を離せなくっても、家にいて自分の休養にあてればいいのです。

家計に余裕がある時

体調が悪い

ある程度の収入が見込まれる家庭こそ、使ってほしいと思います。身の丈です。

介護という、人生最後の時間まで、身の丈が付いて回るのです。 我が家は、八百屋さんで旬のいきのいい地場産の野菜を「旬だから安いよ」価格で買って、その足で1分先の鶏肉屋さんで、胸肉1枚買って使う用途で切り分けてもらいます。 魚屋さんは、震災で行きつけがなくなってしまったので、車いすを押して散歩と称してスーパーで母の食べたいお魚を選んでもらいます。 車いす散歩での買い物は、母の気分転換にもなるようです。

徒歩5分範囲に、コンビニが5つあり、自転車10分範囲に、スーパーが3つ。産直が2つに、小さな商店街もあります。 震災の時は、買い物難民になりそうでしたが、今は違います。 お家まで届けてもらうのは、ペットボトルの箱買いなど重いもの中心です。 それでも、たまに食事宅配をお試しするし、お弁当(当日受付大丈夫の店)にすることもあります。

バランスをとること。無理はしない。上手に、活用していきたいものだと思います。

私の老後は、セブンイレブンの宅配で済ませることになりそうです。近くの店舗のオーナーと仲良しになって、今から好みを覚えてもらっています。